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気ままな生活

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ローマ人の物語

読書
GW前の話だけど、ローマ人の物語文庫本全43巻読破しました。およそ7ヶ月!

元々フォロ・ロマーノ大好き人間で、ローマ帝国の成り立ちは男のロマンだし、何よりオクで43巻7000円ぐらいで買えればコスパ良し。だったので挑戦して読みきったった。

内容としては、例えば教科書のような中立の目線からの書籍ではないです。
悪政と呼ばれた皇帝を擁護したり、逆に人気の高い人物の能力に疑問を投げかけたり‥

そして何より、ローマ帝国は間接的にせよキリスト教の布教により崩壊しますが、そのキリスト教がローマにもたらした影響を良きにせよ悪しきにせよすべてぶっちゃけてます。

著者は宗教に関心がないと公言してますし、これは日本人の目線から見た、日本人にしか書けないローマ史と言えるかもしれません。
思えば、キリスト教が国教化する前のローマは多神教で日本の信仰感に近いのかも。

ローマが「寛容」の精神で強大な帝国となり、時代が民族間の紛争から宗教戦争へ移っていく中で、リーダーシップとアイデンティティを失い崩壊していくローマの姿が43巻を通して描かれます。7ヶ月間、読んでいてとても楽しかったです!



以下、ローマ帝国崩壊前までの主要人物・皇帝の個人的まとめです。長い長いローマ史には時代を動かした英雄・スターが多数存在していて、歴史とは彼らの足どりを追っていくことに他なりません。


帝政以前
ハンニバル‥なんだかんだでローマ史の中ではハンニバル戦記が一番面白い。イタリアの剣・盾と追いかけっこしたりカンネーにザマの会戦とオールスターでイベント盛りだくさん過ぎる。
スキピオ‥ザマの会戦でハンニバルを破った、ローマ史初期の英雄。
マリウス‥脳筋軍人。一度追放されたのに帰ってきて内戦で皆殺しにするマン
スッラ‥内戦と恐怖政治で皆殺しにするマン
ポンペイウス‥やや頭が足りない英雄。3頭政治でカエサルにまんまといいように扱われるのがかわいい。エジプトでの最後は涙
クラッスス‥3頭政治(3馬鹿)のATM担当だけど、虚栄心をはってシリアで果てる最期は切ない。
ユリウス・カエサル‥なんだかんだで、ローマ史とは彼の物語だったりする。世に出てくるまでが長いけど、改めてガリアほぼ全域をローマ化するの凄すぎる。内戦もエジプトも収めて軍事も政治もパーフェクトな化物。借金大王でヤリチン。パルティア遠征が実現してたら歴史はどう変わったのか?

帝政以後
‥初代皇帝だけど、その志や手腕はカエサルを継承している。軍事の才能がないけどアグリッパにティベリウスと部下に恵まれている
‥人嫌いの引きこもり皇帝。軍事のプロ。カプリ島まで逃げ落ちながら帝国を管理する様は哀愁漂う。この「ローマ人の物語」中でやたら擁護されている人物の一人。
3.カリグラ
‥まんまローマの阿斗(劉禅)である。幼子の頃から戦場にいて兵士には人気があったが、皇帝になると民衆からの不満爆発で無事死亡。
‥びっこな皇帝。初期の皇帝の中では地味である。
5.ネロ
キリスト教迫害で一躍有名になった皇帝。派手好き。歌好き。なぜかアルメリアにやたら人気がある。
6.ガルバ
‥内戦・皇帝乱立時代到来。クーデターに成功後即死亡。
7.オトー
‥クーデターに成功後無事死亡。
8.ヴィテリウス
‥クーデターに成功後やっぱり死亡。
‥そろそろ名前が覚えられなくなってくる。5賢帝までの繋ぎとなるフラヴィウス朝の始祖。政治が安定してくる
ヴェスパシアヌスの息子。善政したが病弱の身で2年で死亡。
ティトゥスの弟。ティベリウスの思想の後継者として、「ローマ人の物語」では同じく擁護的な見方をされている。特に大きな落ち度は見当たらないが「記録抹殺刑」で皇帝史から抹殺され、フラヴィウス朝は無事滅亡。
12.ネルヴァ
‥初代5賢帝だが、すぐ老衰で死ぬので実質何もしてない。
‥初の属州出身皇帝。見事なバランス感覚でパクス・ロマーナが再建する。ローマの黄金期かもしれない。
脳筋パワータイプな皇帝。ガリアやブリタニアの防壁を超強化したり属州を足で回ったりする。
15.アントニウス・ピウス
ハドリアヌスとは逆に父性に満ちた皇帝。確かに彼の統治時代は平和だったが、賢帝時代の終わりの始まりとされるとして「ローマ人の物語」ではその能力を疑問視される。
‥最後の5賢帝。哲人皇帝とされるが、その統治時代は先代の残した課題、蛮族との戦争に費やされる。有能だったが戦場で絶命した悲劇の皇帝。
‥アウレリウスの息子だが無能皇帝で再度の内戦時代を呼び戻す。
18.ペルティナクス
‥第二次内戦・皇帝乱立時代の到来。即死亡。
19.ユリアヌス
‥皇帝を奪還するが即死亡。
20.セプティミス・セヴェルス
‥そろそろ名前が覚えられなくなってくる。善政したが、ブリタニアへの侵攻中に死亡。
21.カラカラ
‥カラカラ浴場で有名だが、無能皇帝の一人。アントニウス勅令でローマ市民権の特権をなくしてしまい、後々大変なことに。
22.マクリヌス
‥カラカラを暗殺?して帝位に着くが即死亡。再び混迷時代が始まる。
23.ヘラガバルス
‥シリア出身の皇帝。オリエント文明をローマに持ち込みはっちゃけすぎて無事死亡。
24.アレクサンデル・セヴェルス
‥10年強の統治をするが、兵士の反乱で死亡。で彼の死後にまたまた内乱時代が始まる。
25.マクシミヌス
トラキア出身の軍人皇帝。蛮勇だったが元老院からの支持を得られず追い込まれる。
26.27.パピエヌス、バルビヌス
‥マクシミヌスの部下に即殺される。
28.ゴルディアヌス3世
‥乱立時代の終わり頃に帝位についたが、ササン朝ペルシアへの侵攻中に死亡。
29.フィリップス・アラブス
‥ゴルディアヌス時代の副官でアラブ人だったが、支持を得られずやはり死亡。
30.デキウス
‥蛮族との戦争中に死亡。
31.ヴァレリアヌス
‥ペルシアとの戦争中に捕らわれ、獄中で死んでしまうドM皇帝。
32.ガリエヌス
‥ヴァレリウスの息子。彼の統治中にローマ帝国はガリア帝国・パルミラ王国と3分割されてしまう。
33.クラディウス・ゴティクス
‥ゴート族を撃退した英雄だが疫病で死亡。
34.アウレリウス
‥ややこしい名前の皇帝が続くが、彼は「速攻のアウレリウス」。3分割されたローマ帝国を軍事侵略で瞬く間に再興した。秘書の手によって謀殺される。
‥75歳のおじいちゃん皇帝。即位後自然死で即死亡。
36.プロブス
‥蛮族を殺しまくる蛮勇な皇帝だったが、アウレリウスと同じく部下の裏切りで死亡。
37.カルス
‥即位後落雷で即死亡。マジかよ。
・・右腕となるマクシミアヌスと帝国の統治形態を東西に2分割、4分割することで、後の東西のローマ分割を引き起こしてしまう。
治安的には一旦落ち着く。
・・4頭政治の時代に正帝セヴェルス・ガレリウス、マクシミアヌスの息子マクセンティウスらをなぎ倒すことで、実質的な専制政治を復活させる。
リキニウスと「ミラノ勅令」を発令し、キリスト教を国教とすることで地方の司教を取り込み帝国としての統治体制を強化。
同時に、異国民の宗教や文化に関して寛容であり続けたローマの精神・文明はここで死滅する。
40.コンスタンティウス
・・以降は、ローマ帝国が滅亡するまでの皇帝。コンスタンティヌスの実子でコンスタンティヌス二世・コンスタンスという非常にややこしい兄弟と帝国を3分割していたが謀殺・粛清されて実質唯一の最高権力者となる。
41.ユリアヌス
・・コンスタンティヌス時代から副帝として頭角を表していた彼の従兄弟。非常にエネルギッシュな働きでゲルマン民族を下しキリスト教に反目し1神教以前の時代に戻すが、ペルシアとの戦闘中に死亡。