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気ままな生活

映画、音楽、読書、美術、旅行、食などの生活。

全知全能投げつけて 普通の恋に溺れたい

音楽 戯言
相対性理論の新譜が当然のようにとても良い

さらに増したバンドのグルーヴ感やエフェクターやキーボードなど過剰になりすぎず地味に増えるアレンジの幅など、音楽なので音楽的に評価したい点はもちろん多いけど、同じぐらいえつこの詞も良い
相対性理論の方向性を決定づけたのはもちろん元メン真部の作詞だが、ここに来て彼女の言葉はバンドの役割を大きく更新してきたように思う

SFを体現する彼女の歌詞は、天地創造、地球崩壊と宇宙の終わりと始まりをタイムリープし続ける。それは永く切ない繰り返しを歌うだけでなく、果てしない永劫の中で生きる意味を与えてくれる

特に天地創造SOSの歌詞、
『全知全能投げつけて 普通の恋に溺れたい』
これは現代に生きる僕らのメッセージそのもので、過ぎ行く時間へのSOSだったことに気付かされる

2016年に生きる特にアラサーの僕らは、生きることに凄く必死じゃないだろうか?

必死に頑張ったって手元にお金は残らないし、生きるために働いている内に時間は過ぎて行く
国に世界に未来はない、追い求めては破られていく夢
どれだけ頑張ったって誰も何の保証も与えてくれない、誰も自分の人生の責任を負っちゃくれない、そんな時代に生きることになってしまった僕らは、生きる意味を自分で見つけ出すことに決めた

「みんな」からの讃称なんていらない、地位や虚栄心で心の底まで満たされない、全知全能なんて投げつけて、小さいことで笑いあえるような時間を少しでも長く続けたい
園子温が言っていたように、人は生まれ、いつしか大きな力に飲み込まれ、恋をしてやがて死んでいく
個人主義とか鼻で笑われるかもしれないけれど、そんな小さな願い
短い人生を楽しむためにはムダなことをしてる暇はないし、みんな必死だ

個人主義と言えば、『例え嘘でも、自分が真実として受けいられればそれは幸せ』
と、楽しんで生きるためのメッセージを届けてくれるのはリップヴァンウィンクルの花嫁
この映画と相対性理論の音楽は共感と生きる力を与えてくれる、2016年に生きるアラサーの必修科目では?

僕と大切な人とその大切な人たちとが、小さな幸せを感じられるような日常でありますように。
それこそが人類永劫普遍的なメッセージで、生きる意味に等しいんだと思う。