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気ままな生活

映画、音楽、読書、美術、旅行、食などの生活。

緑の光線

コミュ障でプライドが高いという現代のヲタクそのままのような女性・デルフィーヌを主人公とした、時々ある「独り身の映画ファンを殺しにくる映画」。マイク・リーの「家族の庭」みたいなやつ。

 

しかし家族といっしょに過ごす休暇なんて休暇じゃない!!なんて大の大人が泣き喚くとは、フランス人にとってバカンスとはいかに大事な概念かが計り知れる、、現代のフランスがどうかは知らないが。

 

海へ山へ舞台を変えつつ、どこに行っても独りなデルフィーヌは物悲しい。友人の家族やおっぱいリア充の食事シーンはいつでも美味しそうに見えず、居心地の悪さに耐えられずに彼女はとうとう泣き崩れてしまう。

 

理想やプライドが高そうに振る舞い孤高を演じていたのは、他人に拒絶されるのが恐くて一歩を踏み出せないから。自由が好きだなんて強がるけど、本当の孤独に打ち勝てる人間なんてほんの一握りだと思う。

 

だからこそあれだけ周囲に馴染めなかった彼女が弱さを吐露し、他人を信じてみせたからこそ、緑の光線を目にすることが出来たんだろう。希望を感じるラストも良い。

孤独と他人との繋がりというテーマはむしろ現代人にこそ必見の映画だった。